プログラムと電子工作の置き場、たまにコラム

日々のスニペットやMaker's系のプログラムを置いてきます。

緊急地震速報の受信端末を作る (1)動機編

地震って怖いですよね。日本は地震大国でどこに住んでても避けようがないものだと思います。

そんなわけで、突然の地震から身を守れるようにと、スマートフォンにはゆれくるコールを入れて心の安寧を保っているのですが、スマートフォンって自宅だと電池が切れてしまったりしていることが多いんですよ。更に悪いことにiOS端末の場合はマナーモード時には音がなりません。(普通携帯電話って大抵マナーモードなのでは?)これはApple側の仕様なのでゆれくるコールのほうで対応のしようがありません。

もし、iPhoneで音がなったという場合はETWSを使ったのかもしれません。
ETWSについてはこちらをご覧ください。

第544回:ETWS とは - ケータイ Watch Watch

とにかく、より最適なインターフェースを求めて自作したいなと思うに至ったわけです。

受信端末の仕様

仕様を考えてみると以下を満たしたいですね。私だけではなくてこの記事をみた誰でも作成できるようにするためです。

  • 卓上固定端末
  • 喋る
  • 24時間365日安定稼働
  • 汎用パーツが使える
  • 安い

構築が楽で汎用的といえば、Arduinoもしくは昔かったRaspberryPiが家に転がってるのならそれを使うのが手かなと思います。

そもそも緊急地震速報って

そもそも緊急地震速報って何かを知らなければいけません。一言で説明するなら、緊急地震速報とはPrimary波とSecondary波の伝わる速度差を利用したものです。 P波よりもS波の方が振れ幅が広く、P波は上下動、S波は水平動が特徴です。その言葉通り地盤を伝わる速度に差があり、観測地点にはS波が先に到達します。 よく大きな地震を経験した人の言葉で、小さな揺れがきた後にその後大きな地震が来たという体験談をよく聞きますが、これはP波とS波の事を指しているものです。

気象庁により全国各地に設置されている観測機器でこの2つの波を補足して警報を出すというのが、緊急地震速報の仕組みです。

警報と予報

緊急地震速報には警報と予報があります。 気象庁の定義では、

一般向けの緊急地震速報(警報)は、最大震度5弱以上を予測し、2地点以上の地震計で観測された場合に、予測震度4以上の地域に対して発表する。
高度利用者向けの緊急地震速報(予報)は、地震の規模(マグニチュード)が 3.5 以上または最大震度3を予測した場合に、1地点の地震計で観測した場合も発表する。
とあります。私たちがTVやラジオもしくはインターネット端末で受信する場合は一般向けの警報となります。

大きな地震がくるので揺れに注意してください。というもので基本的には震度がどれくらいで、到達時間は何秒後かという通知はありません。

一方高度利用者向けというのは、高度利用者というだけあって、一般向けよりもより不正確だが早い段階での発表を行います。その名前の通り個人というよりも産業分野でより早い段階で情報を得たい方々向けですね。

高度利用者向けの受信端末を作るのは届出制となっているのですが、今回は個人利用なので特に問題ないでしょう。

FYI
ちなみに私は地震学を専門に学んだことはありません。